この事故の判決はちっとも難しくない
バランスの取れた量刑を
危険運転致死傷罪に相当するかどうかの判断に、被告が事故発生当時酩酊状態だったかどうか?という事実認定が不可欠であるとする法的根拠から考え直す必要がある。
誰が殺人事件を起こしたのか?
という事実認定とは別次元の話。
被告がとぼけてしまえば真相は闇の中になるような不確かな事実認定について争うことは限界があるし、これのみによって量刑を確定しようとするなら無意味に裁判を難解にするだけだ。
もっと大事なことがあるだろう。
この場合、「誰がやったのか」「何が起こったのか」はわかっている。
酒を飲んで制限時速をはるかに上回るスピードで運転し、車に衝突。
川に落ちた被害者家族を助けもせずにその場から逃走し、飲酒の証拠隠滅をはかったり、知人に、事故の身代わりを依頼するなど身勝手な行為が明らかになっている。
重視すべきは、飲酒運転によって事故を起こした上、救護義務を放棄した結果として子供3人の命が奪われたことである。
引き起こされた「重大な結果」という「決定的な事実」を総合的に踏まえた、バランスの取れた量刑が選択されるべきだ。
「疑わしきは被告人の利益」という原則のみで、子供3人の命とその家族の苦悩が、「過失致死による7年余りの量刑」でバランスが取れているか?
7年にせよ、20年にせよ、
この裁判を難しいというならそれは取りも直さず、法に不備があるということだ。
不備を正すか、そうでなければそれを埋める判断が許される必要がある。



