11.15 サンデープロジェクト
国交省のダム事業見直しが進む一方でメスの入れられない聖域、「農水ダム」
尾鈴地区 畑地かんがい事業
総事業費約400億円
ダム計画が発表されたのは20年前
全国平均の1.7倍の雨が降る。水を多く必要としない尾鈴地区には十分な量。
切原ダムの2km東に青鹿(せいろく)ダムがある。老朽化が激しいと農家は水路の改修を要望。
しかし、農水省の提示は新たな切原(きりばる)ダム計画だった。
今井伸二さん(62)
切原ダム計画に異を唱え18年前に町議に初当選。
ダム計画を追及してきた。
「(当時)切原ダムを造ってください」と農家は誰も言ってない。
国営かんがい事業は1千ha以上の畑面積が必要。
青鹿ダムは400haで県の事業で行うしかなかった。
県営の場合、地元負担は約5割、国営なら3割。
そこで町は受益面積を1580haに広げ国のダム計画を受け入れた。
農業ダムの建設には農家3分の2以上の同意が必要。
受益面積を広げたため、元々水を必要としない農家の同意も必要となった。
ダムの同意を断った農家に対し、町の職員の提案。
「3年後に県営の同意を取りにくる。そのときに同意の印を押さなければ良い」
「県営事業に同意しなければ負担金は発生しない」
ダム本体と幹線水路を造る国営事業。枝葉の水路を造る県営事業。
この2つが一体となって初めてダム本来の機能を果たす。
職員の提案はダム建設には同意して欲しいが、
水路の建設には同意しなくても良いと言わんばかり。
農家の85%から同意を取り付け農水省は96年切原ダム着工
1996年ダム着工、5年後の2001年県営事業の同意取得。
しかも10地区のうち1地区だけ。
本来かんがい事業は農家の要望で始められるもの。
実際はダムを造り始めてから同意を取っている。
県
事業を10地区に分け着手
第二地区137人が同意せず(192人中)
事業が進められない県にとって危機。
今年、東国原宮崎県知事が視察に
「行政は住民サービス、県民の皆さんのことを考えてやってるのに、反対が多いのはどういうことだ、って話なんですね」
(簡単だろ? 無駄遣いだって言ってるんだよ、東)
地元農家が直接訴えた
農家
「実情を聞いてください。どういう説明したかって。だまして嘘で(同意)を取ってるんですよ」
東国原
「それはだって、失礼ですけど、皆さんの言い分でしょ。そうじゃない言い分もありますから。」
農家
「資料があるんですよ」
視察から4日後、
「あくまでも地域住民の方たちの意見を重視したいと思いますので過半数以上が反対なら中止せざるを得ない」
この1ヶ月後、今井さん宅に脅迫の手紙、そして自宅倉庫2棟が不審火で全焼。
家族が暮らす母屋からわずか10m。
今井さんは脅迫に屈せず、ダム問題を追及し続ける。
(東国原は爪のアカでも煎じて呑むべき!)
東国原、県営事業部分に新方式を導入。
開閉栓方式
給水栓をあけて水を利用しない限り、負担金が発生しない。
行政側のダム計画推進の秘策。
これをひっさげ、県と町の職員が同意を取りに回る。
期間5~8月 訪問先600軒以上 ← 無駄なもの造るために無駄なことして給料出てる。
行政の行政による行政のための事業。
今年6月
県による農家への開閉栓方式の説明会
この地区では同意が3割にも達していなかった。
「今は水は使わない」という農家も安心して事業に参加していただける。
10年20年先の地域農業の振興と優良農地の確保に大きく貢献する。」
反対農家
「使うかどうかわからないが付けておこうか、という農家がいっぱいいたら税金の無駄遣いではないか」
開閉栓方式の問題点
農業ダムは組合が農家から集める負担金で維持管理する。
しかし、農家の多くがダムの水を使わない場合、維持管理費の不足が発生。
切原ダムの場合、年間約6500万円の維持管理費。不足分は町が税金で補填しなければならない。
農家の反対で中止も検討された県営事業について東国原知事が継続を表明。
ダムの水を使わない農家の同意でも事業を進めることができる開閉栓方式で取り付けた同意を根拠に。
Q.県は国に乗せられているのでは?
東国原
「バイアスのかかった恣意的な視点かもしれない。
国営でも県営でも3分の2以上の賛成があった。
そこに暮らす住民 生産者 当事者の意見は重要視しないといけない。」
(お前が重視しているのは別モノ)
番組では農水省九州農政局にインタビュー取材を申し込むも
「時間調整できない」と1ヶ月間拒否し続けた。
文書で回答
Q.事業計画は農家のニーズにあったものと考えるか?
「国営事業は受益農家3分の2以上の同意を得て、関係農家から申請があり宮崎県知事との協議等を経て実施。」
Q.国営の同意取得の際、町が県営事業の同意を強制しないと農家に伝えたことを知っているか?
「そのような趣旨の文書が存在していることは承知しています。」
典型的な例が青森の八戸にもある。農水省所管の「世増ダム」。
ダムは完成したが農家の同意が取れず県営事業の配水管が造れず、パイプラインが途中で途切れている。
農家が直接出向いてタンクを置いてハンドル回して水を汲む、ガソリンスタンドならぬ、ウォータースタンドが68箇所作られた。
農家が使える最大水量のわずか0.2%しか使われてない。
504億円かけてダムを造って農業の役にたってない。
水ではなく金を使うだけの事業になっている。
省益のために血税を垂れ流す。
東国原はいつもその味方。白々しい顔して白々しいこと抜かしてる。
いい加減、うさんくさいので次の選挙では間違いなく普通の人になっているだろう。