医療崩壊 スーパーモーニング 10.7

スーパーモーニング 10.7より

茨城県医師会 原中勝征会長
社会保障費の削減が進み開業の先生が自分の身体を犠牲にして逆に収入が減っていった。この辺で辞めようということになってきた。

2002年以降、小泉政権下で押し進められてきた社会保障費の削減。
潮流は以前からあった。

原中:
「医療費亡国論という厚生省(当時)の事務次官が言った言葉がずっと生きていた。
医療費を削減する大きな柱は病院と医者の数を減らすことだった。」

1983年吉村仁事務次官が専門誌に寄せた「医療費亡国論」。
医療費抑制へのかじを切るきっかけに。

日本の医療を待ち受けていたものは・・・

「公立病院ですら倒産する時代になった。正しい医療費・診療費はどれくらいかを見直していただきたい。医者の儲けではなく、国民が心配しないで自分の身体をみてもらえる病院が近くに存在することになる。」

茨城県 産科の厳しい実情
日立総合病院
県北地域の要として年間1200人の妊婦を受け入れてきた。

今年8月、新規分娩の受け付けを休止。

「県北部でお産をするのは無理です。ちょっと前までは水戸で吸収できたけれどもそこでさえできなくなっちゃって」

大学病院が派遣する医師の引き揚げ
大学病院でさえ医師不足から引き揚げざるを得ない。

「新医師臨床研修制度」の影響が指摘されている。

医師が自らの意思で研修先を選択できるようになった。
最先端の医療技術を習得でき生活の利便性が高い都市部に研修医が集中。

原中:
「田舎の小さな病院は全く先生が来る仕組みがなくなってしまった。
研修医を置けない、研修医が望まない地域の病院が崩壊していったのが現実。」

これまで医師の派遣、紹介を通じて地域医療を支えてきた大学病院の医局制度。
その崩壊はすなわち地域医療の崩壊へと繋がっていく。

茨城では新たな試みも始まった。

水戸共同病院
かつては医師不足に苦しんでいた。2008年まで18億円の累積赤字。
閉鎖も検討されたが、今年度に入って医師不足も解消され、黒字化に成功していくなど再生。

水戸共同病院 平野篤院長
「地域医療を担っている最前線の病院の最も大事な点が医師確保。」

筑波大学が病院内に設置した「水戸地域医療教育センター」
筑波大学から派遣された教授らが11人常駐。
狙いは研修医、学生の教育。地域医療の充実にある。

筑波大学付属病院 前野准教授
「これまでの医局制度の医師派遣は強制的に行って来い。それで今まで教育環境が十分ではなかったところにも医師が回っていた。納得して気持ちよくキャリアを積めること、地域医療を充実させることの両立が大切。」

センターでは幅広い臨床経験を積めるように専門にとらわれない総合診療部を設置。

研修医:
「大学病院だと専門性が高い。地域の病院だと一般的な病気をもっている患者が沢山くるので、医者として一般的な疾患を診られるという意味で地域で研修するのはいい。」

平野:
「若い医師にとって魅力ある病院になるためにはどうしたらいいか。
いい指導医を呼ぶこと。医師はそこで働いている間に自分の技量や知識をたくさん吸収していい仕事ができれば充実感につながる。」

崩壊した日本の医療の再生を掲げる民主党。
最前線で働く医師たちは、問題の本質は医師不足にとどまらないと指摘。

数を増やせばいいのか?

OECD加盟先進国30カ国
人口1000人当たりの医師数
日本   :2.1人
アメリカ :2.4人
イギリス :2.5人
平均   :3.1人
フランス :3.4人
ドイツ  :3.5人
イタリア :3.7人

全体でいうと下から4番目。
総医療費も30カ国中、下から9番目

民主党の医療政策
医学部定員を1.5倍
医療従事者等確保支援センター(仮称)設置
社会保障費2200億円削減撤回

森永:
「今、勤務医の人ってものすごい長時間労働で収入の低い人っていっぱいいる。
賃金の上積みをすれば行くんでしょうけどその財源は難しい。
一方、同じ医者で開業医でとんでもないお金を稼いで豪邸に住んで外車何台も持ってという人がいるのも事実で、調査でも日本の大金持ちは企業経営者と医者しかいないというのが経済学者の研究の結果。稼いでいる人から苦しい人に所得を移すということをやらないとバランスとれないと思うんですけど。」

岡本充功民主党衆院議員 内科医、医学博士
「勤務医の勤務環境改善は急務。民主党のマニフェストでも勤務医対策は項目として取りあげられている。」

三反園:
「都会集中で田舎が大変。たらい回しで命を落としたりということがなくなっていくんですかね?」

岡本:
「どこでどういったお産ができるのか情報を提供していく。ことが問題解決に重要。」

鳥越:
「大学を出て医師になろうとする人たちが、喜んで地方に行こうと思えるような仕組みにならないと意味がない。」

三反園:
「自民党を見ていたときに族議員というのがいて票が欲しいと。茨城県医師会の票が欲しいということで考えるんじゃないかと。国民の方を見て考えてくれるのかと不安があるんですけどどうですか? 票じゃなく国民の命が大事。」

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